2012年から急増したフリマアプリ
2010年代に入り、急激にサービスが数多く登場してきたのが「フリマアプリ」です。
フリマアプリはスマートフォンのアプリとして提供されているものをインストールし、個人から出品されている品物を希望価格で落札するというサービス全般のことを言います。
2017年時点で、フリマアプリの上位3社となっているのが「メルカリ」「フリル」「ラクマ」です。
「フリル」は2012年7月にサービスが開始された上記3サービスのうち、最も長く運営しているもので、2016年からは楽天グループの傘下となっています。
もともとは株式会社Fablicによって開発されたアプリであり、当初は女性専用のフリマアプリということでリリースをされていました。
現在では男性でも利用できるように規約が変更されていますが、初期からのユーザーは女性ばかりであったということもあり、現在でも男女比はかなり女性に偏っています。
女性ユーザーが多いということもあって出品される品物も女性向けのものが多く、そのあたりが他のフリマアプリとの差別化につながっているのでしょう。
メルカリとどこまで差別化ができるか
「フリル」はフリマアプリでは業界第2位と高い知名度を誇るサービスです。
しかしここ近年ではメルカリが急激にユーザー数を伸ばしており、そちらとどう差別化していくかという事が大きな課題と言えます。
なおメルカリは出品をした品物が落札された時、売却金額の10%を販売手数料として支払うこととなっているのですが、フリルも全く同じ料率です。
言い換えれば同じ手数料がかかるのに、メルカリよりも登録ユーザー数や出品数が少ないということになるため、サービスとしてどうしても見劣りしてしまうことになります。
実際フリマアプリのヘビーユーザーではメインとしてメルカリを使用し、そこでは思うような取引ができないというときにサブ的にフリルを見てみるという方法が使われています。
メルカリとの差別化ポイントとしては、「購入申請システム」という過去にトラブルを起こした人物の報告があります。
初めて取引をする場合などは相手がどういった人物かわからないというのが不安ですが、このシステムを利用することで危険な人物を事前に見分け落札前に取引を拒否することが可能になりました。
またフリル独特のサービスとして「フォロー」というSNS感覚でチェックができる機能があります。
こちらは特定の出品者をフォローすることにより、その人が出品をしたときに素早くチェックができるという機能です。
女性ユーザーの場合、品物そのものの良し悪しだけでなく、どういう人が出品しているかという「人」を重視する傾向があります。